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 なんと、阿波踊りが桜井市にやってきました!
 奈良県徳島県人会の「大仏連」の皆さんです。
 東北大震災への慰霊・義援金募金呼びかけのイベントとしての踊りです。
 桜井駅の南にある昭和公園からスタート。
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 それから駅前商店街に躍り込んでいきました。
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 駅前広場でも、この通り!
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 欠かさず定期練習をしていらっしゃるそうで、さすが、お上手です。
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 桜井市民も、偶然に居合わせていた観光客の方々も大喜びです。
 阿波踊りは、楽しいですね〜。
 大仏連の皆さま、お疲れ様でした(^-^)
 また、踊りに来てくださいね♪
 
 
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 父の実家で法事があったため、徳島に行っておりました。
 今朝、ブログでのお友達mitikusaさんの個展に寄ることが出来ました。

 mitikusaさんが、心を込めて懸命に作られた切り絵、七宝焼き、グラスデコの作品が展示コーナーに飾られています。
 とても素晴らしい、お人柄がにじみ出ている温かい作品ばかりです。

 どの作品も完成度が高く、根気のいる作品ばかりです。
 私が注目したのは、色遣いと、切り絵やデコグラスの余白の出し方です。 
 こればかりは、教えられてもなかなか難しく、ご本人のセンスが抜群だということでしょう。

 mitikusaさんをはじめ、奥様にもお会いできてお話をお伺いし、大感激でした。
 お二人ともくり返しおっしゃっていたのが、

 「まわりの人に助けられて、支えられて」

 というお言葉でした。

 思わず、ハッとなりました。
 お二人を通して耳にしたこの言葉が、私の中でとっても腑に落ち、心の底まで染みこんだ感じでした。

 きっと他の人が言ったら、軽く受け流してしまったことでしょう。

 ご苦労の多い日々を過ごしていらっしゃる方々だからこそ、語る言葉が真実であり、真心なのだということが、極楽トンボの私にも少しですが理解できたような気がしました。
 人間の器、というものをつくづく考えた日にもなりました。
 何とか私も見習わせていただき、精進したいものです。

 作品の素晴らしさは、ぜひその目で実物をご覧になってください。 
 鳴門市大津町大代にある池内珈琲店で2月15日まで開催中です。
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 雨にもかかわらず、ダンナちゃまと蜷川幸夫演出の歌舞伎「NINAGAWA 十二夜」を観劇しました。
 ダンナちゃまの元上司の方々もご一緒です。

 私は菊之助のファンなので、彼の演技を観るのも楽しみでしたし、この舞台では早変わりが見どころとのことでしたので、それにも興味津々でした。
 シェイクスピアをどのように歌舞伎に仕立て上げているのか、そこも面白いところです。

 原作の「十二夜」は、シェイクスピアをラム姉弟が物語りにしたものを読んで、初めてどういうお話か知った次第です。
 そして、今回それを歌舞伎で鑑賞したわけですが、違和感はなく、楽しめる作品に仕上がっていました。

 舞台美術も素晴らしく、マジックミラーをふんだんに、そして効果的に使っていて驚きました。
 虚と実、夢と現実、海と陸、兄と妹、殿と姫、男と女、身分の上下、アホとかしこ、そして役者と観客などなど相対するものを表現しているかのようでした。
 蜷川幸夫さんのお芝居に詳しい元上司の方によると、いつも鏡を使った舞台美術だそうです。
 
 またお花のセットも豪華で、前半は桜、後半は白い百合を舞台いっぱいに使っていました。
 パッと咲いてパッと散り木の上で咲く桜、大地から上に伸びて純潔を意味する白百合、とお花も対照感を出していました。

 絢爛豪華なセットでお芝居の中身も楽しく充実、役者さんはそれぞれが個性的に演じていて娯楽性の高いものになっていました。
 菊之助は早変わりが見事!
 男の格好で出て、18秒ぐらいで女に変わって登場していました。
 相変わらず、女形をやっても立役をやっても美しく、声の良いことに感心しました。

 菊五郎も早変わりが随分とありましたが、品も色気も茶目っ気も出しながら、「江戸っ子だねぇ」と思わせる余裕でした。

 三枚目をやった中村翫雀は身を捨てたかのような笑わせてもらえる演技で、ご自身の工夫もいろいろとおありだったようです。
 衣装や小道具も凝っていて、観ているだけでも楽しい雰囲気を全面に出していました。

 話題の亀二郎は、「この人、武田信玄やってたよね」と信じられない気持ちになるぐらい小悪魔な腰元の役をやっていて、芸の幅の広さを見せてもらいました。
 カワイイ顔をした女の子が企んでいたり意地悪するときの顔つきが「そうそう、イヤな女の子がこんな顔、するする!」と思わず頷いてしまうような名演でした。

f0079927_22434412.jpg さて、雨降りにもかかわらず、ダンナちゃまと私は夏着物にチャレンジしました。
 私の着物は今年、帝人から新発売になったセオ・アルファという新繊維で出来ている洗える着物です。

 洗える着物も材質が向上↑↑↑していますね。
 とても洗える着物とは思えませんし、着ていても吸汗速乾らしく、暑苦しくありませんでした。
 長襦袢は身頃が綿、他が新素材のものですが、これまた吸汗速乾のお陰で、思ったより快適でした。

 さらに気分良く過ごせたのは、麻足袋です。
 普段も靴下はやめて麻足袋にしようかと思うほど、快適でした。
 ということは、麻の着物や長襦袢はもっと快適だということでしょうね。

 帯と帯まわりの小物は正絹にしました。
 さすがに帯までポリだと新素材でも暑さがつらくなってくるそうです。
 しかし、夏帯のあまりの柔らかさに締めるとき悪戦苦闘しました。
 薄くて柔らかいので、締めているうちにくちゃくちゃに…(T_T)
 ダンナちゃまは後ろ手で帯をサササーッと貝の口に結んで涼しげなのに!


 ダンナちゃまは小地谷ちぢみの着物に下着類はすべて麻、銀座で誂えたときに大女将さんから天然素材で上質なものを勧められたそうです。
 本物の麻は汗をかくと袖も裾もシワになって上がってきますので、本物のポリエステルとすぐ見分けが付きます(笑)。
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 ダンナちゃまの教え子が俳優になって活躍中です☆
 彼が舞台版『鴨川ホルモー』にオーディションで選ばれて出演しているので、二人で観劇しに行ってきました。
 『鹿男あおによし』の著者・万城目学氏の原作で、この作品はベストセラー、映画にもなっています。

 さすがに舞台上での劇となると、話自体が奇想天外なことと、原作から脚色されていることとで、数週間前に原作は読んでおいたため何とか話に付いていけましたが、急にお芝居を見に来ただけの人には少しきつかったかもしれません。

 それでも元々、設定が京都ですし、楽しいエピソードや面白いギャグなどがほどよくちりばめられていて、お客さんも随分楽しまれた様子でした。

 出演者は若い役者さんばかりでしたが、皆さん芸達者で感心しました。
 また、映画にも同じ役で出演していた芦名星さんは、まさに神秘的な美女で、惚れ惚れしてしまいました。

 ダンナちゃまの教え子は、以前にボーマルシェ作『フィガロの結婚』に演出・出演していたときも観に行ったのですが、相変わらずの自然で安定した演技力、踊りも上手くて感心しました。

 客席は1階席はまぁまぁ埋まっていたようですが、2階席は…。
 せっかくの皆さんの熱演、もう少しお客様がたくさん入っていたら良かったのに、と残念です。

 それにしても、池波正太郎も書いている「芝居に遅れてくるのが必ずいる。それも中年女性である。」は、ここでも健在でした。
 なんで開演時間通りにホールに入れないのでしょう。
 すでにちゃんと着席している人に迷惑をかけながら座席にたどりつき、座った途端、

「ああ、やっと座れたわ。エライ雨やったわー、アンタ、座った?」
「座ったわ。いやっ、始まってるやんか、静かにしぃよ、アンタ(笑)。」
「アンタこそ、静かに観ぃや(笑)。」
 キャッ、キャッ!
 お二人とも、遅れてきたんだから静かにしてください(-_-)

 しかも、なぜかこういう人たちに限って、バッグのファスナーに鈴をつけてリンリン鳴らしています(笑)。

 役者など演劇でやっていくことは大変なことでしょうけれど、ダンナちゃまの教え子くんにはぜひ頑張って欲しいものです。
 
 


 
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 「あんたは2年に3回、美容院に行くねんなぁ」と友人知人から呆れられている私ですが、昨秋から何かと雑事に悩まされて、髪は伸び放題のぼさぼさ(恥)。
 やっと今日、美容院「キャルム・ラパン」(〒630-8113 奈良市法蓮町334-1フォレストヒルズ一条 1F tel&fax:0742-25-2678、火曜・第2・4水曜定休)に行くことが出来ました(^-^)
 ここは奈良町にある、奈良で一番美味しいフレンチが食べられる「まるす・らぱん」のグループ店です。
 お隣は、ただ今リニューアルに向けて改装中ですが「ブラッスリー まるす・らぱん」です。
 さて、半年もほったらかしだった髪を今日はカット&パーマでこぎれいにする作戦です。
 オーナー美容師さんは、まるす・らぱんのマダムでもあり、いつも髪を大切に考えてよく勉強されていらっしゃいます。
 ここのパーマ液は化粧品レベルの安全性の高さですので、他所ではパーマ液にかぶれたり、頭痛がしていた私ですが、まったくもって大丈夫なのです(^o^)
 いろいろ楽しくおしゃべりをしながらシャンプーからカット、パーマまで贅沢な時間をゆっくり過ごさせてもらいました。
 ここキャルム・ラパンではパーマ中のコーヒー・サービスのコーヒーが、エスプレッソ・マシーンで淹れてもらえるレギュラーコーヒーなので、とても薫り高く、しかもヨーロッパの某高級陶器で頂けるのです!
 しかも、どのカップ&ソーサーにするか選べます053.gif
 仕上がりは、「こんな感じにしてください」と持っていった写真以上に素敵に、私好みにしてもらって、大満足なのでした。
 帰宅すると、ダンナちゃまから「マリー・アントワネットにしてもらったやんこちゃん!」と誉められました(^-^)
 そう、私好みの縦ロールが手ぐしで簡単に作れるヘアスタイルにして下さったのでした!
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 親友のお嬢さん、お母様(お嬢さんにとってはおばあ様)がご出演になる日本舞踊の公演を観に行きました。
 ダンナちゃまは急な仕事で残念ながら欠席となってしまいました。
 日舞は、歌舞伎を観に行ったときや知人の会などで観る機会があるのですが、徐々にその良さを実感してきています。
 踊りの中にある何かが語りかけてくるようなときが、観る度に少しずつ増えてきました。
 さて、親友のお嬢さんはまだ小学5年生、今度から小学6年生になるというのに、とてもきれいで素敵に舞っていました。
 大和楽「おせん」をサラリと、しかし客席で観ているとまるで大人に見えました。
 これまでのお稽古の賜物でしょう。
 おばあ様は長唄「浦島」でしたが、なんと数日前から高熱を発しておられ、それを押しての奮闘でした。
 踊りのお師匠をしていらっしゃいますから、意識が違います。
 そのプロ根性たるや見習いたいものです。
 「浦島」は、浦島太郎の物語を題材にしていますのでわかりやすいのですが、誰もが知っている良さを充分に表現していらっしゃいました。
 最後のお家元の踊りは長唄「まかしょ」という二枚目であって、三枚目のような踊りなのですが、さすが!と思わせる素晴らしい踊りでした。
 客席の空気も取り込んだような雰囲気を保ちながら、フレーズ感のある踊りを緩急取り混ぜて踊っていらっしゃいました。
 間の保たせ方が自然で、客観的な余裕を持って踊られていました。
 舞台芸術はどの分野でもその瞬間が輝く素敵な空間ですが、日本舞踊の華やかさと奥深さは歌舞伎や文楽と同様に日本人がもっと誇っても良い文化ではないでしょうか。
 
 
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 指導している女の子の結婚式&披露宴に出席しました。
 こんな私が僭越ながら主賓です…。
 主賓は二度目なのですが、スピーチをしないといけないのでやはり緊張しました。
 以前なら主賓といえば年長の上司やお偉い方がなさるもの、というのが定番でしたが、昨今の披露宴はカジュアルな雰囲気であまりをそういった方々をお招きしないそうです。
 仲人なし、年長の上司や恩師なしが主流だそうです。
 遠いところでなければ結婚式の披露宴は着物、と決めているのですが、主賓でスピーチをするとなると、たいした着物を持っていないのであれこれと結局ギリギリまで悩みました。
 持ってないのだから、悩まないでいいはずなのに…。
 ちょっとでも何とかしよう、と悪あがきです。
 思いの外、気温が上がってしまったので、黒地に金の袋帯をするつもりが「見るからに暑苦しいのでは…」と心配になり、急遽、白地に金の袋帯に替えました。
 結婚式&披露宴の出席と主賓スピーチを頼まれたとき、「軽い感じで笑いをとってくださいね!ほとんど友達ばっかりなので♪彼のほうの主賓も若いし、スピーチも簡単で短いでしょうから、すぐ終わると思います!」と言われました。
 えらいカジュアルな披露宴になるんやなー、最近はそんなもの?と思ったものの、彼女のご両親は真面目な方なので、カタかった、と言われても真面目なスピーチをしておいたほうが無難かなぁ、と思っていました。
 ところが、新郎の主賓は若いながらもきっちりと紙にスピーチ文をしたためて、とても誠実に真面目な内容を読んでいるではありませんか!
 うわっ、やっぱり「笑いを取って」なんていうのは社交辞令やった!まったく!と少々呆れながらも、彼女なりに私にあんまり負担をかけさせまいと気を遣ったということかな、とも思いました。
 なんとか私も真面目なスピーチをし、あとはリーガロイヤルホテルの看板レストラン、シャンボールの豪華なフルコースをいただいたのでした。
 さすが、シャンパンもワインも素晴らしく、特に白ワインは97年のブルゴーニュで白いはずのワインが熟成で黄色に近く、美味しくなっていました。
 そして美しい花嫁に感激、大泣きして帰ってきたのでした(^-^)
 (実は、結婚式の時から私が誰よりも一番ボロボロに泣いてました…。)
 M子ちゃん、ご結婚おめでとう、本当に良かったねー!(T▽T)/~
 
 
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 ダンナちゃまの大学の同窓会に一緒に参加しました。
 夫婦の参加を歓迎している同窓会なのです(^-^)。
 さすが、勉強の好きな人が集まるだけあって、この同窓会はお食事の他にいつも講演や見学など勉強になる催しをされます。
 今回は、正岡子規の研究者、和田克司先生と同じく研究者で正岡子規の家系を継いでいらっしゃる血縁の正岡明先生お二人の講演がありました。
 場所は、奈良市東大寺の西にある日本料理 天平倶楽部(奈良市今小路町45-1、tel:0742-27-7272、fax:0742-27-7255)です。
 ここに江戸末期から明治、大正時代にかけて有名な『對山楼 角定(たいざんろう かどさだ)』という高級旅館があったそうです。
 明治時代には伊藤博文、山県有朋、山岡鉄舟、滝廉太郎、岡倉天心、フェノロサなど要人、学者、文人など多くの著名人が宿泊したそうです。
 正岡子規は明治28年(1895年)10月26日から29日までここに宿泊したらしく、その当時の柿の古木が天平倶楽部の庭に残っているのです。
 どうやら子規がこの柿を食し、かの有名な『柿食へば 鐘が鳴るなり 法隆寺』の句が生まれたようです。 
 この柿の木を保存して、作庭しなおしたものが「子規の庭」で、この素晴らしいお庭をどなたでもフリーで鑑賞することが出来ます。
 『柿食へば 鐘が鳴るなり 法隆寺』には、河東碧梧桐による「『柿食ふて 居れば鐘鳴る 法隆寺』とは何故いはれ無かったのであらう」という有名な指摘がありますが、法隆寺にて鐘を聞きながら柿を食べたわけではなかったからだったのですね。
 じっくりと柿の古木を見学させていただきました。
 正岡子規の横顔の写真が知られていますが、血は争えないもので正岡明先生は怖いぐらい横顔が子規とそっくりです。
 明先生の眼鏡と髪の毛をとった横顔を想像すると瓜二つです。
 彼は正岡子規研究所主宰、高浜虚子記念文学館理事にして樹木医でもあり大学講師というお立場でもあります。
 「子規の庭」も彼の設計によるもので、子規が残した理想の書斎と庭園の図を元に復元されたそうです。
 和田克司先生は、日本近代文学・正岡子規の研究者でやはり大学の先生です。
 心の底から正岡子規を敬愛して熱心に研究されている方で、情熱的にわかりやすく解説をしてくださいました。
 「今朝ねぇ、〜〜を教えてもらえ、と子規が私に言うんですよ。」と、研究課題を子規から語りかけられるのだとおっしゃられました。
 ジャンルは違いますが、私も研究対象がある者の端くれとしてそう感じることがあるものですから、「やっぱりあるんだ!」と嬉しい驚きでした。
 講演後は美味しい天平倶楽部のお料理を頂きました。
 低カロリーダイエット中なんだけれど…、と思いましたが、幸い揚げ物がほとんど無く、魚と野菜中心のお料理でしたので、よく噛んでじっくりいただきました。
 帰宅後、ダンナちゃまに「ホトトギスっていう子規と虚子が発刊した雑誌、いまだに続いてんねんよ〜!『子規』って、ホトトギスっていう意味なんやけど、知ってた?ほら、ホトトギスは血を吐くまで鳴くと言われるけど、子規も自分が脊椎カリエスで喀血してたからねぇ」と言うと、
 「…。やんこちゃん…。そんなこと、高校で習うで、普通は。(-_-)」
 「エッ?!('□';)習わなかった!じゃあ、ダンナは知ってたん?!」
 「常識やで。それに習うやろ、普通は文学史を。それに受験勉強でやるやろ。」
 「やらなかったもん、うちの高校はレベル低いから!初めて知ったもん。」
 「あ、そ。やんこちゃん、今頃知ったんや。」
 「…うん(*_*)」
 今頃であっても、知らずにいるより、知っただけ良かったと思ってます(泣)。
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 1985年第11回ショパン国際ピアノコンクールで衝撃的に優勝したブーニンのリサイタルを聴きにザ・シンフォニーホールへ行ってきました。
 あの当時、NHKスペシャルを観て強烈な印象を受け、「こんなに楽々と弾きこなすとは!」と心底驚きました。
 その後、アメリカ移住や西ドイツ亡命騒ぎがあり、ショパン国際ピアノコンクール後すぐの日本での異様なブーニン・ブームは一段落したように見えました。
 私の周りのピアニストやピアノ関係者もなんとなく「ブーニンは、別に(わざわざ聴かなくても)いいわ…」といった空気が強かったときもありました。
 「ペダルを音を立ててバンバン踏むのをやめてくれたら…」という意見もありました。
 しかし最近、ブーニンはスカルラッティなどバロックをコンサートで取り上げていると知り、ダンナちゃまと「それはぜひ聴いてみたいね」ということになりました。
 席も1階正面7列目の中央という良い席が奇跡的にとれました。
 今回のプログラムは以下の通り。

スカルラッティ:ソナタ L.187、L.422「トッカータ」、L495
J.S.バッハ:イギリス組曲第2番 BWV.807
メンデルスゾーン:無言歌集より「甘い思い出」
シューマン(リスト編曲):献呈
ショパン:ノクターン Op.15-2
ショパン:ポロネーズ Op.53「英雄」
ショパン:マズルカ Op.7-1、Op.63-3
ドビュッシー:喜びの島
ドビュッシー:ピアノのために「前奏曲」「サラバンド」「トッカータ」

 まず、本人を見て驚いたのが、「こんなに猫背だったっけ?」でした。
 確か、1985年の映像などを見た記憶では背筋がシャン!としていたはずでしたが、23年も経つとブーニンも42歳ですから、体型も変わりましたし仕方ないのかもしれません。
 ペダルを踏む音は、完全にパフォーマンスの一部のようで、バロックでは音を立ててペダルを踏むことはなく、逆にその冴えたペダリングに感心し勉強になりました。
 ショパンやドビュッシーといった曲のffなどになると強い打鍵とともにペダルも思いっきり踏んでしまうようです。
 pp〜mpでは、ほとんどペダルの音を感じませんでした。
 演奏は、スカルラッティとバッハともに素晴らしかったことが、予想していたものの嬉しかったことでした。
 どうしてもショパンのイメージの強い彼ですが、バロックの演奏態度は素晴らしく、アカデミックな勉強を積んでいる人ならではの説得力とファンタジーに満ちていました。
 続くメンデルスゾーンやリストもメロディーの歌い方とバスの控え方が絶妙で美しかったです。
 また意外にもドビュッシーの演奏が印象的で、彼には一番合っているように思いました。
 ショパンはもちろん彼の得意分野ですから、充分に演奏を鑑賞できました。
 特にマズルカは本人も楽しんで弾いているようでした。
 しかし、「英雄」ポロネーズにはちょっと違和感がありました。
 弾き初めは「平和」ポロネーズ?!と思ってしまったほどです。
 輝ける英雄のごときハーモニーの広がりもあまり感じられませんでした。
 今回、ピアノはファツィオリというイタリアの名器を使用して演奏をしていたのですが、どうもピアノが新しすぎるのか、それともこういうサウンドのピアノなのか、「英雄」のように音の数も多く和音で構成されている曲にはピンと来ませんでした。
 バロック、メンデルスゾーンやシューマン、ドビュッシーを聴いたときには特別感じませんでしたが、それらは音の数や和声の作曲手法、奏法も違います。
 ファツィオリは私がまだ弾いたことがないピアノですのであまりなことは言えませんが、聴いていて低音域と高音域での重厚な和音の連打、高音の伸びやかさなどに関しては不満を感じました。
 ただし、これは新品のピアノならばある程度は避けられない状態でもあります。
 演奏で使用した楽器は、現在、世界最高値、世界最長のフルコン、しかも4本ペダルという革新的で立派なものです。
 4本目のペダルは通常の弱音ペダルの左に付いていて、音質を損なうことなく弱音に出来るとのこと。
 しかし、今日のブーニンの演奏をスタンウェイ、ベーゼン、ヤマハ、カワイ(シゲル・カワイ)のそれぞれフルコンでの演奏で聴いたらどうだったか、と思うと複雑です。
 19世紀ピアノ奏法に欠かせないのは、単音はもちろん、和音であってもきらめいて響き渡る音の余韻ではないでしょうか。
 ただし、このファツィオリは、クラシックのピアノ・ソロならバロック〜古典、近・現代の作品、アンサンブルで使用すると非常にその特性を生かすことが出来ると思いました。
 高音の抑制が効くようなので、ヴァイオリンやフルートなどの高音楽器との相性はかなり良いはずです。
 また、音色としてはジャズ、ポピュラーにも向いているとも感じました。
 もちろん、自分でファツィオリを演奏したことがないのに、聴いただけで勝手なことを言うのは良くないことです。
 機会があれば、ぜひ試奏してみたいものです。

 それにしても、ピアニストとは舞台で孤独にして暗譜の恐怖感と常に闘わなければいけないという緊張に満ちた存在ですね…。
 もう十数年前になりますが、Sという有名な熟練ピアニストのリサイタルの影アナウンスをバイトでしたことがありました。
 彼は舞台に出る直前まで、舞台袖で真っ青な顔をしてお抱えの調律師にしがみついていたのを思い出します。
 調律師が「もう(舞台に)出ないといけません」と彼をひっぺがすと、今度は何十回と胸の前で十字架を切り始めました。
 まだ演奏していないのに、冷や汗でしょうか、びっしょり。
 ところが、本番開始となると颯爽と舞台を進み、ピアノの前に座ると強靱なテクニックと豊潤な音楽性で素晴らしい演奏をするではありませんか。
 拍手喝采を浴びて、舞台袖に戻って来るなり、私たちの所に倒れ込んでまた顔は真っ青、冷や汗だらけ。
 あんなに素晴らしい演奏をするのに、なぜここまで、と思うと同時にここまで精神的に追い詰められるのか、という驚きがありました。
 ピアニストとは世界で一番危険な仕事の一つなのかもしれません。
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 ダンナちゃまの知人宅へお昼に遊びに行った帰り、橿原のイーオン(アルル)のTOHOシネマで「グーグーだって猫である」を観ました。
 ダンナちゃまは大島弓子がけっこう好きですし、私は大島弓子大好き、動物大好きですので、本当に楽しく面白く、ちょっぴりせつなく堪能しました。
 正直、この映画は大島弓子が好きか猫が好きか、もしくは両方が好きじゃないと心の底から「観て良かった!」とは思えないかもしれません。
 キョンキョンが好き、だけでは多分、しんどいでしょう。
 原作とはかなり違う設定ですが、映画らしいストーリー展開でしたので、これはこれでいいと思いました。
 原作や大島弓子の原画にこだわる人には耐えられないかもしれません。
 さて、昼食を知人宅でとことんたくさん頂いていたので、夕食は簡単にしました。
 フードコートで軽食です。
 関西の軽食と言えば、やはり粉もんです!
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 たこ焼き5個とお好み焼き(ミックス)ハーフのセットにしました。
 ダンナちゃまは札幌ラーメン醤油味。
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