松阪ぶらり旅① 遠足編
急行で約1時間20分で着きました。
松阪市観光情報センターによると、この地のキーワードは
「城のある町にて」梶井基次郎
「松阪商人」江戸末期の豪商
「本居宣長」江戸時代の国文学者
なのだそうです。
まずは、「松阪商人」の豪商ぶりから見学しました。
ここは三井・三越の祖の出身地でもあります。
三井家発祥の地にまず行ってみたのですが、門構えぐらいが残されている程度でした。
まるで江戸時代に来てしまったかのような魚町通りには、松阪木綿商人「長谷川邸」などが千本格子、虫かご窓、妻入りの蔵、うだつなどをそのままに残していて、昔日の賑わいを感じさせるところでした。
次は松阪屈指の豪商、紙問屋の小津清左衛門邸に行きました。
江戸に店があるほど商売は軌道に乗り、大きく商っていたというだけあって、通りから見るより中に入ってみると奥に深く、広い邸宅でした
厠だけでいくつあるの、小津さん!
ちなみに映画監督の小津安二郎も小津家一族のようで、この松阪に9歳から19歳まで10年間縁のあった人だそうです。
この後、松阪城跡に行き、クーラーの効いた松阪歴史資料館、本居宣長記念館などを涼しく鑑賞しました。
さすが江戸時代の稀代の秀才にして代表的な国文学者、本居宣長だけあって資料を見ると彼の天才・秀才ぶり、そして緻密な筆記ぶりがよくわかりました。
頭のいい人は、こうやって勉強するのか、と付いていけない気持ちになりました(笑)。
資料館を出ると本居宣長の旧宅「鈴屋(すずのや)」があり、2階の書斎には上がれませんが、1階は見学できました(座敷には上がれません)。
お城を降りると、御城番屋敷という城の警備をしていた藩士と家族が住んでいた武家屋敷の連なりがあり、そのうちの一軒は公開されていたので見学できました。
間取りは4間で、お勤め場所(お城)にも近く家族とも同居できて丁度良かったのではないでしょうか。
そこから殿町(旧・同心町)に抜ける手前に松阪工業高校があるのですが、赤い壁をした古い建築の校舎が目に入りました。
珍しげに眺めていると、校舎から女性の先生とおぼしきお人が近づいてきました。
「良かったら見学されますか?」
「えっ?!いいんですか?!」
すると、校内からさらにこの赤壁校舎に詳しい男性の先生が出てきて下さり、丁寧かつ熱心に私たちを案内して下さったのでした。
このハーフティンバー様式の校舎は1902年に竣工されたこと、教室、製図室として当時は利用されていたこと、赤い壁は水銀の硫化物を塗ってあることなど詳しく説明していただきました。
特徴的な赤壁にしたのは、応用化学の実験に使用する硫化水素のため、壁面の塗料が硫化物となって黒変するのを防ぐためだったそうです。
今回、残念だったのは「木綿センター」が定休日だったこと…。
ここで手織り体験もできるそうなので、ぜひやってみたかったのです。
松阪木綿は藍染めで縦縞や格子柄など素朴ですが、かわいくて味のある織物なので、少しでも自分で織り上げてみたかったです。
ガッカリしている私にダンナちゃまから松阪木綿のブックカバー(本居宣長の透かし彫りしおりつき)のプレゼントがありました(^-^)
また涼しいときにでも手織りの体験学習をしに行くことにします。